昨年3月の小誌の中で「3月は卒業式、4月は入学式…弊社も、私も23年目を迎え、働き方改革を進めるためにも、トップダウンではなく、ボトムアップの組織に変えることが働きがいのある生き生きとした職場環境を作ることができると思います。」と、挨拶しました。約1年が経ち、ワンマン体制から脱却し、トップダウンからボトムアップへの組織に変わりつつあります。
職場環境の改善においては、①毎週木曜日のノー残業ＤＡＹ、②木曜日以外は19：00退社、③年間休日115日、④有給休暇取得の徹底、この程度のことは当たり前のことでしょう。私たちの業界では、数年前まで考えられませんでした。夜の9時、10時の退社が日常でした。時間短縮による実績の落ち込みはなく、むしろ業績は若干ですが上昇しています。「だらだら仕事をするのではなく、計画を立て効率よく行動する」これに尽きると思います。改善点はたくさんあります。先ずは働く社員が生き生きと働ける職場環境を作らないことにはお客様、お施主様に喜んでいただけるはずはありません。ハード・ソフト両面において、今まで以上に満足度の高いサービスを提供できる組織に変えていきたいと思います。
1年前の3月は大きなニュースはありませんでした。しかし今年は世界的な大騒動になっています。中国発祥の新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大です。世界保健機構（ＷＨＯ）は2月28日新型コロナウイルスによる肺炎の地域別危険性評価を「高い」から、最高の「非常に高い」に引き上げました。日本も大変なことになっています。2月27日には、突然に感染拡大を防ぐため、全国の小中高校。特別支援学校に臨時休校を求めた政府の要請に対し、教育現場での戸惑いと不安、市民生活への影響が大きい国の突然の通達に、批判の声も上がっています。経済的にも大きな影響が出ています。リーマンショック（2008年）以来の落ち込みが予想され、日米の株価の週間下げ幅は東日本大震災を上回る最大の下げ幅を記録したそうです。私たちの業界も対岸の火事ではなく、まさに渦中の真ん中に立っている状態です。住宅設備メーカーからの一部商品の納品遅延が発生している状況です。現在工事中の建物への影響は小さく、しかし3月以降の着工については、少なからず影響が出てくると考えています。新型コロナウイルスが一刻も早く終息することを願うばかりですが、私たちに今できることは、最悪の状況を想定し、最善の対策をすることが一番と考えています。お施主にご迷惑をおかけしないよう最善の努力をすることはもちろんのことですが、現段階（3月1日）では見通しが読めない状況です。今すべきことは刻々と変化する情報を、お施主に速く正確に伝えることが、最優先事項であると私は考えています。こういう非常時は前言撤回になりますが、トップダウンの指示を優先することも必要かと思います。新型コロナウイルス対策については陣頭指揮をとり、社員一丸となって非常事態を乗り越えるつもりです。この小誌が皆様方に届く（3月20日予定）には、施工中、これから着工するお施主、そしてＯＢのお施主方々の日常生活が少しでも良い方向に改善していることを願っています。
令和2年3月 代表取締役社長 穴見 敏幸
